2010年10月03日

【大阪地検特捜部長逮捕】この事件にはそもそも政争の影があったのでは?

 さて、尖閣諸島に関する事件については、これ以上は書くつもりは無い。今後、両国関係は、関係修復に向かうであろうことは間違いないが、にわかナショナリズムに火がついた人間は両国に多いであろうことは容易に想像がつき、それぞれ相手国への悪感情が醸成されてしまったことは残念であるが、いかんともしがたい。

 今日は、話変わって、村木厚子・厚生労働省元局長を郵便料金不正事件で起訴し、1審で敗れた大阪地検特捜部において、まずは主任検事が、証拠となる関係者の供述を記録したフロッピーディスクを改ざんしていた容疑で逮捕され、さらには、その上司にあたる特捜部長および副部長が、証拠隠滅の罪で最高検に逮捕された事件について、普段は私自身が徹底批判している、陰謀論的推測でもって、事件の背景を推理したい。
 あくまでも、報道の情報から推測したものであって、そのような事実があったという証拠は無いが、似たようなことは、村木さん逮捕のころから言われていたことである。

 そもそもこの事件の発端は、障害者福祉団体に、郵便料金の割引が適用される制度を、民主党の石井一国会議員の口利きにより不正に適用し、20億円以上の郵便料金が割り引かれたという事件があり、その際、ある団体が障害者福祉団体であるという偽装をしたことを、厚労省内で書類のねつ造があったという理由で、村木元局長が逮捕された事件に端を発する。

 この逮捕のころは、政権交代前で、自民党がじり貧になっていたころであり、当時から、石井一議員を巡るスキャンダルを自民党側が仕掛けたのでは?っという憶測が週刊誌などでも報じられたが、意外と石井議員については大騒ぎにならず、村木元局長がスケープゴードのような形で、裁判にかけられたのであった。

 しかし、判決は、検察側の証拠をほとんど採用せず、村木元局長に無罪を言い渡し、大阪地検も控訴を断念し、村木氏は厚労省統括管理官として復職して決着した。

 問題となるのは、大阪地検のエースと呼ばれた主任検事のフロッピーディスクの証拠改ざんという、検察の威信を大きく傷つける事件とその逮捕は日本中に検察不信の衝撃を与えたが、さらに大阪地検特捜部長と副部長が、この改ざんの事実を聞かされていながら、意図的に「誤ってフロッピーディスクを扱っただけで、改ざんは無い」っというように絵を描き、特捜部内での書類にも、村木元局長事件に関する検察の主張に矛盾が無いように書くように指示したという、証拠隠滅の罪で逮捕されるにおよび、本人たちは無罪を主張している(何しろ捜査・訴追のプロ中のプロであり、密室での謀議を誰も立証できないという自信があるらしい)が、やはり地検トップとナンバー2がそろって逮捕されたことは、検察の威信を地に落とし、日本国民に大きなショックを与えた。

 さて、ここからが、私の憶測に基づく、自民・民主の政争が背景にあるのではないかという、陰謀論的意見になる。
 上述のように、政権維持に危機感があった当時の自民党が、民主党議員のスキャンダルを仕掛けて、民主党の勢いを削ごうとしたという意見は村木元局長逮捕時からうわさされていた。

 今回、無罪判決後、相次いで大阪地検特捜部の幹部たちが逮捕されたのは、政権党となった民主党の逆襲ではないかというのが、私の憶測である。

 もとより最近、民主党の小沢元幹事長の「政治と金」にまつわる事件の捜査にも、かなり恣意的かつ強引な立論が検察でなされていた。結局、不起訴となったが、その後も、自民党に関係があるらしい右翼系団体メンバーによる検察審査会への申し立てがあったとかいう説もあり、小沢元幹事長は、複数回にわたる事情聴取を受けたが、最終的に不起訴になった。まだ、再度の検察審査会における結果によっては、弁護士による訴追が起きる可能性はあるが、有罪になる可能性は極めて低い。

 このように、検察は、数日前述べたように、依然として、政・官・財の癒着の構造の中で、民主党に不利となるように政治的に動いたのではないかという推測があるわけだが、もしそうだとすると、今回の大阪地検幹部たちの逮捕は、民主党の逆襲ではないか?っと感じるわけである。

 その証拠は、私は全く持たない。しかし、検察がかなり恣意的に民主党が不利になるように動いていたのは明白であるし、村木元局長に関する件では、事前にシナリオがあり、それに沿うようにフロッピーの中身を改ざんし、それを知った他の検事による内部告発を、上司である特捜部長、副部長が隠ぺいしたとされて逮捕されるにいたったのである。最初に逮捕された主任検事は、特捜のエースと呼ばれ、やり手であったとともに、かなり強引な捜査、公判戦術をとるので有名であったらしい。日本の官僚に見られる、上昇志向からすれば、彼や上司の部長らが、自民党の内々の意を受けて、強引に村木元局長を事件に巻き込んだという図式は成り立つ。
 一方で、裁判所が、この事件公判で、検察側証拠をほとんど採用せず検察側敗訴となり、検察も控訴を断念した直後に、この証拠改ざん、またその事実の隠ぺいという罪で大阪地検特捜幹部が逮捕されたというのも、あまりにも素早い動きであったと言える。
 これもまた憶測であるが、検察内部で、この件を告発した人物がいるのではないかと思わせる。 
 そして、これは、自民党の意を受けていた検察官僚への、今は政権党となった民主党側からの反撃であり、検察官僚に釘(しかも相当太い)を打ち込んだものという憶測が成り立ちうると思う。

 さて、上述の私の陰謀論的憶測の真偽は永遠に明らかになることは無いであろうが、客観的に見て、親自民の官僚に対して、民主党が逆襲したという図式が成り立つとすれば、これは蔭の政争の結果であり、これをもって民主党が、官僚に対する攻撃を始めたということであろう。

 そして、この憶測の真偽は別として、少なくとも主任検事はデータ改ざんを認めており、検察の威信、国民からの信頼は地に落ちたというべきである。そして、起訴されたものは99%有罪になるという、世界でも珍しい日本の司法において、実は検察による証拠の操作が日常的に行われ、本来無罪もしくは微罪で済むはずの人が、重い罪を着せられたのではないかという疑念も浮かぶわけである。

 この事件はまだ現在進行形であり、断言はできないが、もし、政争の具として検察が動いたのだとすれば、単に検察への不信が強まるだけでなく、政治との関係で、検察が中立ではないということになり、かつて田中角栄逮捕で「巨悪は眠らせない」と、正義の味方を標榜した検察が実は自らの立身出世のために、政治的に動いていたという醜い構造が見えてしまうのである。

 検察が、公判を有利に運ぶために証拠のねつ造や隠ぺいを日常的に行っていたとすれば、検察を信用することはできなくなり、日本の司法は危機的状態になる。この事態を2度と起こさないようにするためにも、捜査段階における、捜査の透明化。具体的には供述の録音や取り調べの可視化が改めて求められることになる。
 それは民主党が、政権奪取前から主張していたのに、なかなか実現できないでいた案件であり、今回の事件を機に、取り調べの可視化が一気に進むことを望むと共に、この背景には内部告発とともにそれを利用しようとする民主党政権の思惑が働いているのではないかと、これもまた憶測するのである。

 まぁ、私としては、自分の憶測に自信や根拠があるわけでないのは重々承知しているので、そんな話もあるという程度に聞いていただきたいが、結果として取り調べの可視化が進展するとなれば、万々歳である。

 以上
posted by ジャッカル at 00:41| Comment(1) | TrackBack(7) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月02日

【尖閣諸島事件】私の見解と立場

 またまた連日の記事更新となる。どうもブログを休止していた間に、私自身の中に、いろいろと溜まっていた物があるようである。 今日も駄文にお付き合い願いたい。

 さて、急きょ思い立って再開したブログなので、今話題の尖閣諸島漁船衝突事件を取り上げることとなった。3日前の記事で、関係改善に動きだすだろうと述べたが、それ自体はほぼ当たっていた。

 しかし、この件について、私自身の見解を述べたのは、3日前の記事だけである。今日はそこをもう少し掘り下げてみたい。なぜならば、何やら偏狭なナショナリズムを刺激された国民が多いようで、普段は沖縄や尖閣諸島に関心など無いくせに、事件後急に反中感情が燃え上がり、それに乗じて、経済問題が最重要と叫んでいた自民党などが、臨時国会冒頭からこの問題で政府の弱腰、っと強硬論で攻撃を開始したのを見て、少しおかしいぞ、っと思ったからである。

 さて、事件の概要については、中国が軟化し始めた3日前から、急に新聞などでは記事が激減した。リアルタイム性に欠ける雑誌メディアが、自民党の意向を汲んで、煽情的な、しかし中身の無い記事を書きたてている状況である。

 では、強硬論。特に民主党内からも出ている、軍事的な対処が本当に正しいのだろうか?
 私はもとより、反戦・平和主義者であり、外交による国際間の事件解決を至上とする。ならば、今回の事件について、どのような姿勢が望ましかったのであろうか?また、沖縄地検による、「処分保留」による釈放と言うのが、法的に見て正しかったと言えるのだろうか?

 私の見解では、まず、3日前の記事に書いたように、そもそも、菅政権で、「日中間に領土問題は存在しない」と言う立場が誤っていたと考える。
 島国根性で、自国の主張だけを叫んでいては外交はできない。中国側の主張が理不尽だと思う方も多いだろうが、少なくとも、既に海底ガス田の開発について、中国が独断先行し、春暁採掘基地(日本名、白樺)を既に建設している。そして、この件について、以前から日本と中国は共同開発の方向で協議を進めていたのである。
 っということは、「領土問題は存在しない」と言いつつ、現実に対応して、交渉をしている側面があったのであり、やはり、「領土問題は存在する」のである。

 この点についての私の立場は、やはり3日前の記事に書いたように、「日中間に、懸案事項はある」という立場に立ち、交渉のテーブルを設けて、前向きの妥協点を探るべきであったと思う。その意味で菅政権のこの問題に関する姿勢は、「夜郎自大」的な、非現実的な物であったと言える。この点を強く批判したい。
 菅政権がこのような強硬な姿勢を取った背景に、ネオコンと言われる前原現外相(前国交相)の意向が働いたと言う説が強いが、確かに海上保安庁を所管する国交相であったわけで、関与が無かったとは思えない。しかし、「領土問題は存在しない」と言う立場は、6月に菅政権が決めた外交方針に含まれており、前原の独断であるとは言えない。首相である菅直人が、最高責任者として、責任を負うべきだ。

 しかし、マスコミの煽りに乗せられたのか、国民の多くがこの件で強硬な意見を持っているらしい状況では、私の言うような立場に立つことは難しいであろう。しかし、上述のようにガス田共同開発については、難航していたとはいえ、協議のテーブルについていたわけで、今更強硬姿勢を取っても百害あって一利なしである。別に政府見解を変えろとは言わないが、今後は交渉のテーブルを設けるために、現実的対応を望みたい。強硬論の行きつく先は、多分中国の軍による、尖閣諸島実効支配の強行か、その逆であろう。絶海の孤島に派遣される兵士こそ良い迷惑である。政治の不手際の後始末を軍事的な対応で対処し、日中間の関係を緊張状態に置くことは、現在の両国間の貿易や食糧輸入の問題を考えれば、論外な対処方法である。

 では、次に沖縄地検の判断で処分保留として釈放したことに、野党などから批判の声が上がっている。
 この件についての私の見解は、まず、最初の拿捕が間違っていたと思う。それ以前からあったように、巡視船により日本の領海から追い出すことにとどめておけば良かったのである。そうしていれば、問題はここまで大きくもならず、ニュースにすらならなかったであろう。
 しかし、菅政権の「領土問題は存在しない」という見解を受けてのことか、今回は、拿捕・船長の公務執行妨害による逮捕、と言う愚挙にに出てしまったのが、そもそも失敗であった。
 で、結局、処分保留による釈放、と言う腰砕けの結果になり、国民のナショナリズムの火に油を注ぐ結果となってしまったわけである。

 拿捕してしまったのは、政府方針に則った物として、現場の海上保安庁を責めることはできない。では、沖縄地検の対応はどうであったのだろうか?
 私の意見では、既に公務執行妨害で逮捕してしまったのであるなら、地検は粛々と法に則った対応をすべきであったと思う。しかし、早期の釈放には賛成である。ではどうすれば良かったかと言うと、「外交上の考慮をして、処分保留」などではなく、早期の手続きで、略式起訴、罰金と言う略式命令を出して、適法に処理してから釈放するのが筋であったと思う。「処分保留」と言うのも、確かに地検の判断・権限としてありうるが、結果として余りにも弱腰だと言う批判にさらされる結果となった。

 私は、もちろん、強硬論にくみするものではなく、また極右のネオコンの安倍晋三や麻生太郎ごときが、軍事的対応を求めること自体が国益を損ねると思っているが、手続き的にきちんと処理していれば、少なくとも、弱腰批判は少しは弱かったであろう。

 結局、菅政権の最初のボタンの掛け違いからはじまって、拿捕してしまったのに、今度は処分保留と言う、中途半端な対応が、現在野党の攻撃材料になってしまったのである。

 他方、国会で政府「非難」(適切な批判ではなく、金切り声をあげての「非難」の状況である)をする野党・自民党の言い分に理はあるであろうか?
 全くないとしか言えない。自分が当事者でないからと言って、世論に迎合する形で非難を続け、政権奪取の政争の道具としようとしているが、軍事的対応を含めた強硬論が、現在の日中関係を考えれば非現実的であるし、そもそも臨時国会の会期を決めるための与野党間協議の場では、「経済問題が喫緊の課題であり、会期をもっと長くしろ」と主張していたのは自民党である。
 それが、臨時国会が始まるなり、降ってわいただけの尖閣諸島問題で、政府を非難するだけで、経済問題には目もくれない。党利党略に走った、国民生活や経済を見ない、愚劣な対応だと考える。 
 そもそも、ガス田共同開発の件は、自民党時代からの案件である。それがなかなか決着しないまま、中国による採掘基地の建設に至ったまでの経緯にこそ、自民党の交渉能力の無さ、弱腰があったのである。
 それを棚に上げて、今更強硬論で、政府をなじったとて、風に向かってつばを吐くようなもので、冷静に考えれば、自民党の中国利権、財界の中国重視の前に、弱腰で対応してきた自民党の姿がある。

 私は、中国の領有権主張を、全面的には是としない。歴史的経緯からすれば、一昨日アメリカの国務副長官が述べたように、沖縄返還の際に、尖閣諸島も含まれていた、と言うのが、公式文書があるのならば、歴史的に一番近い、日本の領有権の証となるであろう。

 しかし、外交と言うのは、2国以上の国の間の交渉である。一方がある主張をするならば、それに対して理をもって話し合いをするほかは無い。そのためには交渉のテーブルが必要で、最初に述べたように、「日中間に領土問題は存在しない」という政府見解自体が、そもそもの失敗だったと私は考える。

 ただ、今回の件は、中国側の軟化を持って、早期に解決・忘れられていくであろう。昨日の記事に書いたように、自民党が政争の具としているために、雑誌メディアを中心に、煽情的言葉で、強硬論を煽っているが、実際に日中間の仕事に携わっている多くの経済人たちからは冷めた目で見られているのが実情であり、それは中国側でも同じであろう。
 早晩、関係修復が行われ、私が言う、再発防止のための交渉のテーブルも設けられることを期待している。
 ネオコンの安倍や麻生が言うような軍事的対応は、古い中国の書物に言うように、外交の下策中の下策であり、しかもその真意は、ネオコンとして、対中国を理由として、兵器を増強して自らの私腹を肥やそうと言う物だから始末に負えないのである。安倍自身が、尖閣諸島に永住する覚悟で物を言っているならともかく、問題の前線からはるか後方で、自分は何もせずに、私腹を肥やすための強硬論を叫ぶやつらこそ、「国賊」と呼ぶにふさわしい。都知事のイシバカ珍太郎ごときも同じような物である。無責任な発言しかしないこの老耄の愚か者にいちいち見解を求めに行くメディアもメディアである。

 以上が尖閣諸島事件に関する私の見解である。
posted by ジャッカル at 04:48| Comment(1) | TrackBack(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月01日

現在のマスコミは、どちらの方を向いているか?

 不定期更新と言いながら、今日で3日連続の記事となる。出だし好調で、アクセス数がどんどん伸びているので、アクセス数至上主義は採らないつもりだったが、もう少し読者を増やしたくて、今日も記事を書く。

 毎日記事の主旨があちこちに飛んで申し訳ないが、今日は、先日の尖閣諸島事件以来、やたらと主戦論に近い論調で、「弱腰外交」、「土下座外交」などの煽情的な言葉で、政府・民主党を非難し続けるマスコミと、既に中国が軟化し始めて、事件は終息に向かいつつある今、なぜ、未だに大声でマスコミ(特に週刊誌)が騒ぎ続けるのかを分析したい。
 また、この記事の中身は、一部ブログで最近顕著な、植草一秀・元大学教授の「知られざる真実」と言う人気ブログに感化と言うか、盲目的に依存している、一部似非左翼ブログ(その多くは、政権交代時には、反自民党の、「自エンド」運動に参加していたブログだ)の唱える、マスコミを含めた「悪徳ペンタゴン」(「政・官・財・マスコミ・あと一つはアメリカだったかな?」のこと。植草一秀の造語であり、彼のブログでは毎日狂ったように使われている言葉)についての、誤った認識への批判の意味も兼ねた記事にしたいと思う。

 さて、尖閣諸島問題は、一昨日の記事で予測して以来、急きょ中国側が軟化の姿勢を見せ始め、レアアースの輸出停止も解除が確認され、関係修復を願うと言う幹部の発言も出始め、「謝罪と賠償」要求についても、今は全く触れなくなっている。対抗措置ではないかと言われた、ゼネコンのフジタの社員の拘束も4人のうち3人が解放された。今後は、ある程度のレベルの政府要人同士の非公式接触からはじまり、徐々に和解に向けた道を探ることになろう。

 狂気の軍国主義復古論者であり、「神道政治連盟」会長の安倍晋三の愚か者は、数日前に、民主党政権の弱腰は国益を日一日と損ない、政権担当能力が無く、可能な限り早く倒閣すべきだ。っと述べた。彼の言い分では、軍事的対抗措置を採るべきだと言うのだ。狂人安倍に限らず、民主党内部にも、尖閣諸島に自衛隊を配備しろ、などと言う趣旨の建白書(大時代的な言葉だ)を出した議員たちもいる。
 菅政権にとっては、まさに内憂外患であり、降ってわいた突発事件(とはいえ、船長逮捕と言う強硬策を採ったのは菅政権だが)で、臨時国会冒頭から、自民党を中心にした野党から「理不尽な」攻撃にさらされている状態だ。

 しかし、既に関係修復の動きが出始め、マスコミのスポンサーである経済界にとっても、日中間の経済・貿易は、抜き差しならない状態で、一刻も早く関係正常化を望んでいるはずなのに、なぜ、マスコミは戦前の「三国干渉」(日露戦争で獲得した遼東半島の領土について、英米などの三国が干渉して、日本に領土を放棄させた事件。これに怒った市民が日比谷で暴動を起こし、レストランを焼き打ちしたと言う事件があった。)のころを彷彿とさせるような過激で煽情的な見出しで(内容は大したことは無いが)、対中国強硬論、民主党政権非難の記事を連日載せているのか?(主に雑誌メディア。新聞やテレビはそこまでひどくは無いが基調としては、似たような物)。

 植草一秀の主張によれば、自民党当時から使っていた「悪徳ペンタゴン」非難の論調を、政権交代後変えることなく、今度は民主党政権が、悪徳ペンタゴンの中の「政」であり、マスコミは、民主党の特に菅政権(植草およびその盲目的支持者は、小沢一郎を熱狂的に支持していたからか)が握っていることになっている。証拠として、私としては読むと頭が痛くなるのだが、植草のブログの記事のURLを貼っておく。http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-409b.html おひまがあれば、後々の参考のためにお目通し願いたい。

 さて、植草のブログでの主張、および、なぜか反自民だったはずなのに、いつの間にか自民党の主張と合わせるかの様に、また悪徳ペンタゴンの一角のマスコミの論調をまる写しするかのように、菅政権たたきを展開しているブログの多く(元・政権交代ブログで、今は植草真理教の盲目的信者になったブログ。代表的な物には「カナダde日本語」や「晴天とら日和」などがある。)の主張はどこかおかしい。

 民主党代表選後の上記引用の植草のブログ記事からすると、悪徳ペンタゴンの一角、マスコミ(彼らは好んで「マスゴミ」と呼ぶ)は、菅政権の支配下にあるはずである。それなのに、自民党の菅政権批判とほぼ同じ内容のマスコミ報道を引用してまで、上記の各ブログは菅政権非難をしている。どこかおかしくは無いか?菅政権が悪徳ペンタゴンの仲間であるはずの、マスゴミから攻撃を受けているのが現状なのにである。

 植草の主張は政権交代前も後も変わらず、政権交代後、一夜にして、悪徳ペンタゴンの一角の「政」は、自民党から民主党菅支持派にすり変わってしまったそうだ。本当に政治とマスコミの癒着があったとして(自民党政権下で、それがある程度は存在したことは、私も大学時代情報操作についての研究や、世論調査・社会調査に関するゼミを取るなど、昔から関心と知識がある。癒着と言うか、自民党からの圧力がマスコミに加えられたり、マスコミの政治部記者たちの自民党との蜜月関係があったのは知っている。) 
「悪徳ペンタゴン」は、植草の造語だが、少なくとも政官財のトライアングルと、マスコミもこの「財」の中の一員として、自民党政府寄りであったことはほぼ間違いない。

 だが自民党下野後、1日にして政府民主党がマスコミの支配権を握ったとは考えにくいと言うのが私の見解だ。そうなったと言う証拠は無いし、実際、今、マスコミは菅政権を煽情的な言葉で攻撃し続けている。

 この理由は明白だ。日本の大手マスコミは朝日新聞系列を含めて、55年体制以来、いやある意味戦後、現在のマスコミが成立して以来ずっと、自民党と親密な関係にあった。特にネオコン系と関係が深く、右翼的論調の産経(3K・臭い、汚い、けがらわしい。これは私の造語)新聞系列と、発行部数日本一の読売新聞系列は、自民党支持をほぼ明確にしている。また、今一番強硬論を叫ぶ雑誌メディアでは、新潮社、文芸春秋社、小学館あたりが、親自民であろうか。ただ、最近はどのメディアも、反民主政権のように見える。

 長々と前置き(ここまでは前置きです。)を述べたが、結論に入る。

 つまり、日本のマスコミは、ある程度政治との癒着もしくは相互互恵関係にあったと言える。その点では、植草を否定するものではない。しかし、そこにおける「政」は自民党政権のことなのである。 
 そして、植草の誤りと言うか憶測と言うか嘘は、マスコミが今も癒着しているのは、菅政権では無く、依然として自民党なのであり、自民党の再度の政権奪取を支援するために、民主党攻撃に血道をあげ、臨時国会冒頭で、経済問題は喫緊の課題と叫んでいたはずの自民党が、経済問題には触れずに尖閣諸島事件を声高に叫び、昨日も塩崎元官房長官が、聞いていると理不尽さがわかるような陳腐ではあるが、過激な口調で、民主党幹部を委員会で攻撃したのと同じ論調で、マスコミは記事を書いているのである。

 考えてみれば少なくとも納得のいく推測が成り立つ。まず、政治とマスコミの関係は、圧力と個人的癒着からなっていた(学生時代に学んだ知識)。政府は、テレビ局に対して、放送の許認可権を持つ。それをちらつかせながら、自民党は時に民放に圧力を加えていた。過去のベトナム戦争の時、故・田英夫が、今で言うニュースキャスターのような立場でベトナム戦争を、アメリカ非難的論調で現地から報道した時、自民党政権は、上記許認可権を脅しに使い、田英夫をマスコミから追放させた経緯がある。

 また、個人的癒着と言うのは、なぜか、政治部記者で記者クラブ出身の自民党議員が多くいたと言う事実である。高給取りとは言え、新聞記者が世襲でも無いのに自民党国会議員になれたのは、親自民記事を書くことへの褒美としての癒着関係であったと推測される。

 結果、戦後ずっと、自民党の長期政権が続いた背景には、マスコミが多かれ少なかれ、自民党寄りの論調を取り、北朝鮮の拉致問題や北方領土問題などで、親自民の意見を述べ続け、逆にアメリカの沖縄占領・その後の基地支配については、批判を全くしないと言う、偏った報道姿勢であったのである。

 植草と私が違うのは、そしてここが一番肝心なのだが、マスコミは今でも自民党寄りなのである。それは日本の右翼的保守と密接に結び付いてきた。そして右翼的保守は、自民党とほぼ重なる。 
 植草の言うとおり、マスコミが菅政権の支配下にあるのなら、現在の、しかも既に鎮静化に向かっている尖閣諸島問題で、マスコミが菅政権を戦前の戦意高揚のような狂気じみた見出しで批判を続け、自民党が臨時国会で民主党攻撃に使うのと同じ論旨でもって、報道や主張をしていることの説明がつかない。
 また、考えてみれば当然だが、50年以上も続いた(1993年の短期は除く)自民党政権が長年にわたって育んできたマスコミとの蜜月関係が、政権交代後1日にして、しかも民主党の一部である菅陣営の手に渡るとは考えにくい。なぜなら、政治とマスコミの関係は、上述のテレビ局への許認可権の圧力を除いては、人間関係に負うところが大きいという点にある。国会議員にしてやる。または、自民党寄りの意見を報道する記者は政治部で出世が早い、などの事実がある。

 比較的反自民的な、東京新聞の幹部から直接聞いた話しだが(その人物は社会部)、コイズミ時代のイラク人質事件において、自衛隊派遣の布石として、人質になった奴の方が悪いのだ、っと言う「自己責任論」の「キャンペーン」をマスコミらが総動員で張った時、東京新聞内でも、政治部は「自己責任論」を取り、「自己責任論」を批判しようとした社会部は東京新聞でも少数派だったそうである。

 このように、「人的関係」で結び付いていた自民党と、マスコミの政治部の記者との癒着が、政権交代後一夜にして変わるとは考えにくい。考えうるのは、まだ民主党が政権基盤を安定化させないうちに叩いて、再び自民党政権に戻し、自分達の出世、栄達を望むと言う図式の方がわかりやすい。

 もちろん、政権交代前から、非自民で、民主党側に傾いていた記者もいたかもしれない。しかし、マスコミの中枢、新聞社で言う、デスクとか、論説委員とかは、親自民的言説で出世してきた人物がほとんどを占めていて、マスコミの論調のほとんどは親自民で固定されて50年以上の関係が続いていたのである。

 以上を持って、マスコミが今、鎮静化しつつある尖閣諸島事件について、未だに声高に強硬論を述べる理由と、植草一派の言う、菅政権が悪徳ペンタゴンの一角と言う妄説を、論理的(のつもり)に批判した訳である。

 くどくなったと言う反省はあるが、私は文章を書き始めると、途中推敲はせず、一気に書いてしまう性格なので、読みづらいであろうことについては、お詫び申し上げる。

 ただ、植草一秀と言う、性的に異常な性癖を持つ人物が痴漢容疑で2回にわたり逮捕されたと言う事実は、その事件を捏造、陰謀と決めつける本人及びその腰ぎんちゃく達の言い分よりも、彼の人物を示すものとして説得力がある(私は植草を直接知る人物から、植草の性癖を聞いた。痴漢よりももっと変態的な性癖を持つそうだ。)、そう言った人物が書くブログがブログランキングで上位にあり、それに追従する似非リベラルブログがネット上で、本来の国民感覚からずれた論陣を張っていることに対するアンチテーゼとして、そして、今、自民党が、寝ようとする子を叩き起こす様に、尖閣諸島問題を国会で取り上げていることを、マスコミが支援している事実の裏付けとして、私の意見を述べたまでである。

 以上

(PS、性的に異常性癖であるからと言って、その主張する意見が間違っていると言うのは、私自身もおかしな言い分だとは思う。しかし、植草のブログの基本論調が、検察を含む、自分を逮捕・起訴した、警察、検察。ひいては国家権力への反発、いや、私怨から出ている感じがするのは事実である。)
posted by ジャッカル at 03:58| Comment(0) | TrackBack(4) | マスコミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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