2010年10月04日

政府・民主党は、国家戦略局を拡大の方向

 尖閣問題で、「にわかナショナリズムが燃え上がり」、元々の右翼の皆さんは狂喜乱舞の吹きあがりようだそうですが、その手の主張では、この問題は絶対に解決しないので、早晩鎮静化する(させられる)ことでしょう。

 ちなみに今回の件で、レア・アースの中国以外からの調達の話が出ていて、モンゴルが候補に挙がっていると報道されていますが、私は1年ほど前からレア・アースの件については報道を追っていて、来年にはカナダからの輸入かはじまるはずです。カントリーリスクを考えた分散化は天然ガスでも行われており、資源の無い日本は、太平洋戦争前にABCD包囲網によって困窮して、石油を求めて南方戦線に暴発したような、今の北朝鮮みたいなことにならないように、賢く対処していくべきでしょうね。

 さて、今日もまた話が変わり、一部で報道されている、政府・民主党が「国家戦略局を増強」と言うことについて触れたいと思います。

 http://www.47news.jp/news/2010/10/post_20101003175304.html

 記事では、戦略局の規模を拡大し、重要政策の「企画立案・総合調整」と、首相に提言や情報提供をする「シンクタンク」機能の2部門に分けて行く方向だそうです。

 私がなぜこの件に触れたいかと言うと、私としては、民主党政権発足時、国家戦略局(最初は「室」)の設置に期待をかけたからでした。

 自民党時代終盤。竹下経世会支配下でのバブルとその崩壊以降、日本の経済は、政治無策のせいで迷走を続け、他の国が今は金融危機で落ち込んでいる物の、一旦は不況から脱却したのに、日本だけは、ずっと落ちっぱなし。コイズミ時代の景気回復期間は、「イザナギ景気越え」とはやしたてられましたが、半分は数字の捏造でしたし、期間は長くとも、実際の回復率は微々たるものだったのです。
 コイズミは、竹下経世会支配に対する反逆児で、土建利権をずいぶんいじめましたが、では彼がクリーンであったかと言うとそうでは無くて、いわゆる「都市型利権」をあさっていた汚い奴で、銀行などの金融や、大手メーカーの輸出のための円安誘導、土建利権も地方の建設会社ではなく、中央の大手ゼネコンが儲かるように経済政策をやりました。だから地方が疲弊し、結局は選挙で地方の反乱が起きて、政権を失ったのですね。まぁ、コイズミの後の安倍(APA壺三)が、国家・経済のことに目もくれず、ひたすら戦前回帰の改憲志向のみの政治をやって、国民から愛想を尽かされたと言う面もありますが。

 で、国家戦略局ですが、民主党鳩山政権発足時には目玉として発表されながら、なぜか途中で縮小されました。多分予算まで踏み込んで大ナタを振るうと言う菅直人の希望に対して、官僚とそれに言いなりの鳩山(鳩山は江川詔子さんに言わせると、おぼっちゃま育ちで、「誰からも嫌われたくない病」、なのだそうで、官僚の反論があるとすぐに言うことを聞いてしまうようです。彼の普天間や、この前の民主党代表選での右顧左眄ぶりは、場当たり的にそういう性格が出てくるからでしょう。)が、戦略局を菅直人の手から奪い、縮小して仙谷官房長官の下に置いて、実質何の機能も持たせなかった経緯があります。

 しかし、上述のように、首相が、自分個人の私利私欲や、妄念的改憲主義などにとらわれて、元々大して頭が良くない奴が首相をしていたから、日本経済は20年間沈みっぱなしだったのだと私は思います。

 だから、きちんと経済政策を提言できるシンクタンク機能や、政策にメリハリをつけて予算配分にも影響を及ぼせる機関が必要だと、前から思っていました。
 妙な角度から言うと、実を言うと私が勤務していた会社でも、何事も社長・会長におはかりしてから、という風潮が強く、責任を全部おっかぶされても、社長・会長にも限界はあるのに、それをサポートする、社長室みたいな組織が存在しなかったので、どうもピントがずれた経営をしていたので、社長室を作るべき、という社内提言(社内規程上は存在するが、行使したのは、ここ2、30年では私だけ)をしたのですが、結局無視された経験があります。

 昔から、「三人寄れば文殊の知恵」とも言うように、首相の個人的妄念で政治をやられては、その人物がよほど有能でない限り、政策立案・実行に限界があります。その結果の失敗例が、コイズミ・安倍だったと言えるでしょう。ちなみに東大偏重主義では無いですが、1993年に政権を失った宮沢喜一首相以降、自民党の首相は皆私学出身で、特に最後の方の安倍や麻生は、決して偏差値の高くない大学への幼稚園からの持ち上がりだったと記憶しています。あまりおつむの方が良いとは言えなかったみたいです。

 だから、その反省に立てば、名前はどうあれ、「国家戦略局」のような機能は必要だったと思います。途中で権限縮小してしまった鳩山こそ、官僚の言いなりに戦略局を格下げした愚か者と言えるでしょう(奴も東大出ですが、工学部です。)。

 今回、菅政権で、玄葉国家戦略担当大臣が就任し、機能強化が図られると言うのは、結果を見ないと何とも評価はできない物の、私に期待を抱かせる一面があります。
 でも、まぁ、何をするのかできるのか、これからが勝負と言うところでしょうが。

 民主党の小沢一郎が、「政局のみ」の人物(羽田・元首相の言葉)であり、コイズミが、「私利私欲だけ」の人物であったのに、人気がやたらとあるのはなぜかわかりませんが、私としてはロジカルな提案をきちんとできる組織が無いと、首相個人の能力次第で国が迷走している、と思っていたので(実際、この20年はそうだった)、国家戦略局(省に格上げと言う話も)の増強は、とりあえず歓迎すべきことと考えています。

 あと、余談になりますが、最初に述べたようににわかナショナリズムが燃え上がっている中、批判の矢面に立たされているのは、民主党内で最も右翼に属する、前原外相です。
 私はAPA壺三の次くらいに前原が嫌いでして、戦後生まれで現行憲法のもとで育った癖に、やたらと国粋主義的で、軍事偏重の思考や発言をする一方で、政治の実績は、安倍は無能・無策。前原はニセメール事件などでの失態のように、あまり能力は無いように思います。

 だから、元々右翼の前原が、右派からの攻撃にさらされているのは、ある意味ざまぁみろ、と思っています。ヒステリックな批判が真っ当な内容とも思えませんが、右派仲間で同志討ちしてくれれば儲けものと思っています。
 今回の領土問題に関する件も、国にシンクタンク機能があれば、少しは違ったかもしれません。

 と言うことで、今回の報道を歓迎する私です。

 今日はこの程度で。

 以上。
posted by ジャッカル at 00:25| Comment(1) | TrackBack(3) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして、SPIRIT(スピリット)と申します。
『きまぐれな日々』から参りました。
不束者ですが、よろしくお願いします。

国家戦略局の権限が拡大してよかったとは僕も思っています。
国の粗々の方向性を決めていくのは、とても総理ひとりでは無理だと思いますし。
民間人から有識者を雇って、ぜひともベストな結論を決めてほしいと思っています。

ただ、前原氏がそれほど右派とは思えないのですが…。
確かに、中国脅威論や憲法改正を主張してはいますが、国旗国歌法案の採決で反対票を投じたり、夫婦別姓や外国人参政権に賛成したりしていますし。
ただ、思い込みが激しいところがあり、一直線に行ってしまうとは聞いていますね。脇もちょっと甘いし。
少なくとも、『真正保守』ではないものかと。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2010年10月04日 23:30
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