2010年10月10日

中国で拘束の高橋さん、解放。

 尖閣諸島、漁船衝突事件に端を発した日中間の緊張の中で、中国側の対抗措置ではないかと疑われていた、ゼネコン・フジタの社員、高橋定さんが、昨日解放された。拘束されてから19日ぶりである。

 本当に、中国人船長逮捕の対抗措置かどうかは断定はできないものの、邦人の無事解放を素直に喜びたい。

 しかし、この事件が、両国間の緊張から、中国からの「謝罪と賠償要求」までエスカレートした直後から、急転直下、中国側からの関係修復のための宥和措置が取られ始め、今回の高橋さん解放で、当面の表面的事柄は、一応の解決を見たと言えよう。

 だが、この間、日中両国でにわかに燃え上がった、「なんちゃってナショナリズム」の後遺症は、今後も残るものと思われ、尖閣諸島領有権、東シナ海ガス田開発などの問題が、根本的解決に至っていない以上、今回悪化した、相互の国民の相手国への悪感情は、長く尾を引くものと憂慮せざるを得ない。 
 不幸中の幸いは、事件の収束が比較的早く、両国の軍事的緊張にまでは至らずに済んだことである。
 現場にいないで軍事的強硬論を垂れ流すだけの、右派系マスコミや、時代遅れの安倍晋三のようなネオコン政治業者が妄動する前に、一応の決着がついことである。

 今回の突然の解放の陰には、中国をめぐる、国際間の圧力が高まってきたことが背景にあるのではないかと、愚考している。
 それはまずはG7(先進7カ国)蔵相会議で、中国の不当に安い元の為替レートが議題になり、欧米諸国を初め、中国に改善を求める動きが出始めたこと。
 もう一つは、中国で体制批判を行い、逮捕・服役中の劉暁波氏に、ノーベル平和賞が授与され、やはり欧米各国から、中国共産党の民主化・自由化を求める声や、劉氏の釈放を求める声が上がっていることである。
 政府管理のもとで、「世界の工場」として、急速な経済発展を遂げながらも、依然として人権問題や、情報統制がおこなわれている中国に対して、世界中から視線が向けられるようになった現在、もはや中国政府は、日本との間だけの問題にかかずらわっている暇が無くなってきたのでは無いだろうか?

 私個人の意見としては、経済発展による増収に伴い、覇権主義的言動が目立ち始め、空母保有論とか月面着陸とかに舞い上がっている中国の現在の世論や政府の態度に、国際的に批判的視線が送られ始め、ストライキや地方暴動、環境汚染も問題になってきた今、中国も変わらねばならない曲がり角に来ているのではないか?。

 今後も、情報統制や軍事力増強などの強圧的姿勢を取り続ける限り、中国は太平洋戦争前の日本のように国際的に孤立を深めかねないと思う。そうならないためには、一層の自由化・民主化が求められると思う。
 私は何も今の中国政府の体制崩壊を望むものではない。指導部が英知を発揮して、国際社会からのメッセージを正しく受け止め、よりよい国づくりへと向かうことを切に願う。

 遺憾にも、私的団体であるノーベル財団のあるノルウェーに対して、中国政府が経済制裁をするなどと口走っているようでは、その国際感覚、人権感覚のズレは、今後の中国に悪影響しかもたらさないであろう。
 かつて、チベット地区党書記長として、チベット人8万人を殺害の指揮をした、胡錦濤・現国家主席はそろそろ強硬策の愚を悟るべきであろう。

 以上。
posted by ジャッカル at 06:31| Comment(0) | TrackBack(4) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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