私はアクセス数至上主義者ではないし、ランキングにも参加していないので、事実上、再開から1ヶ月そこそこのこのブログに、こんなに多くの方が、ブックマークして下さっていた事に、驚くとともに、篤く御礼申し上げたい。
しかし、昨日のエントリー自体は、個人的には、さほど珍しい意見ではないと思う。有名なブロガーである、kojitaken氏からも、「小沢の復権は無いでしょう」というコメントをいただいているし、あくまでも、現状、感じたままの未来予測に過ぎないし、緻密に考えたものでもない。
それが、hatenaブックマークをいくつももらったり、内容を知らないはずの読者が、こんなにも読みに来てくださるとは思わなかった。 これは、今後はもっと気を引き締めて記事を書かねばならないと、自戒の念を新たにする。
他方、なぜ、「近い未来の日本の予測」という記事にアクセスが集まったのか、愚考してみた。
日本は、バブル前までの、途中不況もありはしたが、ほとんどは右肩上がりで発展してきた経済が、世界全体のパイの大きさの限界や、日本企業のそれまでの欧米の模倣という手段では、景気上昇局面が得られなくなっている今、日本人の多くは、「将来」に不安を感じているからではないかと思う。
「不安の時代」、「先の読めない時代」。これまでも、各所で、このような言葉が使われては来たが、多くは、物事を一面的な見方のみで分析していたり、「自己責任」を唱えて、国家の果たすべき役割を放棄した、小泉以降の「小さな政府・政治=新自由主義」の下で、何に依拠してよいかわからず、将来に不安を感じている人が多いのであろう。
このブログでよく批判している、小沢信者というのも、「小沢先生なら何とかしてくださる」という、あいまいな期待を、単に自民党幹事長時代に経団連から100億円をゆすり取ったときに着いたあだ名の「剛腕」という言葉に、何かを期待して、盲目的に支持しているものと思う。
そうでないというのなら、今までにも述べてきたように、小沢支持の具体的な理由を明示してほしいものだ。
しかし、単に、小沢崇拝を批判するだけでは、真っ当な言論とはいえまい。
やはり、その根本にある、「将来への不安」、「何かに依拠したいという弱い心」について、もっと真摯な検討をしなければならないだろう。
これも繰り返しになるが、経済的閉塞感の後にやってくるのは、盲目的個人崇拝の衆愚に基づく、独裁政治だ。 これだけは避けねばならない。
昨日の記事で、危機感を持っていただきたかったのは、民主党が自民党化しつつある現状と、この2政党が大連立をすれば、改憲が可能になるという事実である。
もとより私は、一応護憲派ではあるが、今の憲法を盲目的に墨守することがよいとは考えていない。
しかし、単なる政治家の権力漁りのために、現行憲法が「改悪」されることには強く反対したい。
今後も、勉強をしながら、不定期更新ではあるが、エントリーを上げ続けたい。
なお、景気が悪い、悪い、というが、企業業績は回復傾向にある。現在踊り場といわれているが、それは世界的な金融不安に端を発したもので、製造業や材料などの「実業」自体は、健全なのである。
しかし、その企業の好業績が、国民にきちんと再配分されないシステムを、中曽根以降の自民党が作り、小泉が止めを刺した。もちろんそれに怒った、多くの国民が、自民党の長期政権を終わらせ、政権交代をもたらしたのである。ただ問題は、民主党が、一部旧・民社党系の堕落した議員たちを除けば、自民党の議員よりはまじめに取り組んでいるはずの改革が、なかなか進まず、もっとも喫緊の課題である、雇用の問題が立ち遅れていることと、景気の先行きが見えないことが、不安の元であろう。生活実感もそれに拍車をかけているものと思う。
私は、今、ここで、改めて、社民主義に基づく、高福祉・高負担。またはベーシックインカム導入による、貧困の解消ということを目指して、記事を書き続けて行きたい。
今後、読者の皆さんの期待に沿えるエントリーを書けるよう、努力していく。
以上
こういう言い方も、どうしても気になるのです。一部が堕落していて、大半の議員がまじめにとりくんでいるのなら、進まないはずないではありませんか。小鳩政権の高支持率の時なら国会も通ったでしょう。しかしそれを最優先にしたフシもない。また、民主党が本当にやりたいのなら、今だって進めればいいのです。国民の支持があるのなら通すことも可能でしょう。解散したっていい。
どうも、民主党というものの実態が本来まったく違うものなのではないか、という疑いが必要な気がするのです(自民党化、とおっしゃっていますが、もともと違ったのだろうか?)