2010年11月06日

「尖閣諸島事件ビデオ流出」に思う。

 この事件については、昨日も記事にしたので、尖閣諸島事件、およびそのビデオの影響云々については、今日は触れない。

 今日、思うところがあったのは、最近のYOUTUBEや、ニコニコ動画などのインターネットツールにより、既存のマスメディアのあり方や、政府や警察・検察の情報隠蔽の構造が崩れてきていることへの感想である。

 アメリカでは、「ウィキ・リークス」と言うサイトで、アフガニスタン戦争の作戦計画書が暴露されたりしているし、日本では、誰かが意図的に、日本の警察のテロ関係捜査・調査情報を漏洩し、協力者の人権や生命の危険という話も出てきている。

 広い意味での「情報」には、「教育」も含まれると思っているが、古典的な権力者は、情報と同時に教育を支配し、自分に都合の良い国民を製造することに力を尽くしてきた。
 戦前の日本の教育、植民地における「皇民化教育」もそうであり、また現在、中国で、漢民族の言語の強制や洗脳が行われているのも、このような権力者たちの意向による。敗戦前の「大本営発表」などの虚偽による国民操作も同様である。

 しかし、ネットツールの爆発的な進歩と拡大は、もはや、情報管理・操作を、権力者や国家が独占することができなくなっていることを示している。

 尖閣諸島事件のビデオ漏洩は、たぶん関係者の意図的なリークであり、もしそうなら、公務員としての守秘義務違反ということで、刑事罰に問われる。
 だが、最初の漏洩のみにこだわるのではなく、YOUTUBEに出た映像が、半日の間に国境を越えて、個人のブログにまで掲載され、一気に情報が広がったことが、過去に例の無い、そして今後未知の領域に入っていく、情報管理の大きな問題となろう。

 私は基本的に、自由主義重視であり、情報の隠蔽や、意図的な操作を排除したいと考えている。その意味ではこのような情報漏えいは、時代と科学技術の進歩の結果であり、これまで国家や権力者が独占していたものが、広く国民の目に触れること自体は歓迎したいと思っている。

 だが、その一方で、情報というものは、それだけでは無価値であり、それを受け取った人間の「情報リテラシー」 次第で、人間の幸福にも不幸にも双方に作用しうる。また、新たなツールを使った、新たな情報操作も行われる可能性を考えると、最終的な情報の受け手である国民(「市民」といった方が適切か)が、その膨大な情報をどう理解し、どう使用していくかが極めて重要な課題になるであろう。

 この点は非常に難しい。やはりまた「教育」の問題になるのだろうが、「情報」をどう受け、応用していくか、情報の適否や、真偽を見分ける力をつけるのか?というのは、長期的視野で考えねばならない一方、今すぐに考えねばならない難しい問題であろう。

 「情報」、とは微妙に違うが、私は法学部で「ものの考え方」を学んだと思っている。個々の法律の条文は六法全書を見ればよく、裁判になれば、弁護士を雇えば済む。でありながら、自分が真っ当な道を進み、情報を適切に受け、処理し、時には再発信するためには、「ものの考え方」がきわめて重要になる。

 この「情報リテラシー」の問題は従来、情報流通の担い手であった、マスコミやジャーナリストに対して求められたものであった。しかし、いまや、国民・市民のおのおのが、高い情報リテラシーを持たねばならない時代になったということである。

 今日は、ここまでしか考えがまとまっていない。今後も、市民の側の情報リテラシーについて考え続けて行きたい。ただいえることは、既存のメディアは、今のままでは、衰退の一途をたどるであろう事は間違いないことである。

 とりあえず、今日はここまで。

 以上
posted by ジャッカル at 23:30| Comment(0) | TrackBack(4) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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