2010年11月11日

今日、沖縄県知事選挙、公示

 今日、11日は、沖縄県知事選挙の公示日である。
 主な候補者は、現職の仲井間氏と、元宜野湾市長の伊波洋一氏の2名である。他にも候補者が立つ可能性はあるが、ほぼこの2人の争いと考えて間違いなかろう。

 今回の選挙での争点となるのは、アメリカ海兵隊と、最近では嘉手納基地の戦闘機部隊も使用している、普天間基地の辺野古への移設である。
 ただ、争点とは言っても、上記の2名の有力候補者は、双方共に、普天間基地の県外移転を主張している。
 仲井間現職は、前回も、先日の名護市長選挙以前までは、辺野古への移設に条件付とはいえ、積極的だった。 方針を転換したのは、名護市長選挙、市議会選挙と、立て続けに基地建設反対派が勝利したのを見ての、日和見と考えられる(本人は民意が示されたからと言っているが)。

 一方の伊波洋一氏は、一貫して、普天間基地の県外どころか海外への移転、普天間基地撤去を主張してきた。
 つまるところ、状況次第で、辺野古移設容認になる可能性の高い仲居間現職と、当初から、辺野古移設に反対していた、伊波洋一氏の一騎打ちという状況になると思われる。

 今回の選挙が前回の知事選と異なるのは、前回は、政権交代前で、自公与党(当時)が推す、仲井間氏と、反辺野古新基地建設の糸数女史の戦いで、社共や沖縄の地域政党だけでなく、今の政権党民主党も、糸数女史を応援した。
 しかし、政権交代後、普天間基地の県外移設を言い出した鳩山前首相の後、民主党の迷走が始まる。
 鳩山自身は、最初は善意で県外・海外移設を言い出したのだろうが、諸般の状況の前に簡単に変節し、辺野古への基地移設に転身してしまった。政治家としての見通しの甘さ、責任感の欠如を指摘されても仕方が無いだろう。
 鳩山が、辺野古新基地建設の日米合意を飲んでしまったので、その後の菅政権でもその方針を踏襲している。

 いらぬおせっかいで、やぶへびになった民主党政権は、沖縄県民の激怒を買い、また今度の選挙では、「辺野古新基地建設」を主張する候補者は立てられないと判断して、候補者擁立を見送る羽目になった。
 水面下で、民主党県議や、沖縄選出国会議員らに、新基地建設に反対するような行動を取らないように圧力をかけているらしいが、造反した県議らが、活発に伊波氏支持の活動をしている。

 私は、当初から、普天間基地移設は、アメリカ海兵隊の実戦部隊8000人が、グァムに移転するという合意があるのだから、部隊のいない、しかも滑走路が2本もある新基地の建設には反対であった。
 おりしも、グァムに隣接するテニアン島の市議会が、基地誘致の決議をしていることもあり、普天間基地の機能と要員を、グァム・テニアン両島に移転させ、普天間基地跡地は返還という、伊波洋一氏の主張に全面的に賛成である。

 こういうと、一部の軍事オタクや、逆に軍事に無知な保守派から、中国海軍が東シナ海での活動を活発化させている現在、抑止力としての海兵隊の沖縄での存続が軍事的に正しいと主張している。

 しかし、それは大きな誤りである。
 そもそも海兵隊とは、その昔は海軍の船に乗り組んだ陸上戦闘要員のことで、その後、米英では独立した部隊として、部隊内に陸海空の戦力を保有し、敵前上陸を含め、敵地侵攻を主任務とする部隊である。
 というわけで、今の海兵隊の主装備と任務は、敵地(陸上)侵攻用に特化しており、海防にはほとんど役に立たないと考えて間違いない。
 軍事オタクの近視眼的見方では、海兵隊の戦力も、防衛もしくは抑止力になると言っているが、ほとんど妄言に近い。抑止力理論の是非もあるが、もしあるとしても、その99%は、嘉手納基地の米空軍と、日本の海空の自衛隊が担っていると考えて間違いない。残りは第七艦隊と陸上自衛隊だ。

 現在のアフガニスタンの戦闘に、沖縄のアメリカ海兵隊第3軍が派遣されているように、アメリカにとって、ベトナム戦争以来のアジア方面への海兵隊の出撃基地としての役割を担ってきたもので、日本の国防とは無関係であると言って間違いない。

 さらに、海兵隊が今後運用予定の垂直離着陸可能な、空てい部隊用航空機は、T-35「オスプレイ」という航空機であり、その速度や航続距離は、今運用されている海兵隊のヘリの1.5倍から、2倍の能力を持つ。
 よって、海兵隊の要員がグァムにいるとすれば、そこに隣接するテニアン島に、オスプレイが配備され、そこからアメリカ軍が、海兵隊第3軍を運用しても、現状よりも不便になるというわけではない。
 また、アメリカは、狂人のような宗教右派の狂信者のサラ・ペイリンに代表される、ネオコン・強硬派のアフガン戦争継続というのは、実は支持を得ておらず、来年7月に米軍撤退という、オバマ大統領の既定路線は維持されているし、先日の中間選挙での共和党の大勝の立役者となったのは、あらゆる対外戦争からの撤退を主張している、ロン・ポール氏であることは、先日のアメリカ中間選挙に関する記事の補足で書いたとおりである。

 アメリカは、戦争に嫌気が差して、オバマを選び、景気が回復しないからオバマに責任をなすりつけて共和党が勝利しただけで、戦争屋・ブッシュが始めたおろかな戦争行為からの脱却を目指している。
 ならば、沖縄に海兵隊基地は要らない。

 ということで、私は伊波洋一氏を全面的に支持するし、沖縄県民、そして全日本国民に、思いを共にしていただくよう、呼びかけるものである。

 選挙期間中のネットによる選挙応援は、公職選挙法違反という説があるが、それは候補者に限ったことであり、応援記事を第三者の私が書くことには何の縛りも無い。
 今後、23日の投票まで、適宜、伊波氏支持を訴えて行きたい。
posted by ジャッカル at 05:16| Comment(0) | TrackBack(4) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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