2010年11月20日

柳田法相更迭は、当然だ。

 まだ、一部メディアの報道でしかないので、確実なことかどうかはわからないが、菅首相は、補正予算の審議を優先するために、不見識発言のあった柳田法相の更迭を決めたらしい。

 遅すぎた。いや、下手に擁護して、菅直人の評価をさらに貶めた事件だと思う。

 閣僚の中でも、発言にもっとも厳格性と重みが要求される、法務大臣という職にある人物の発言として、先日の柳田の妄言は、失言などと言う物では済まされず、政治軽視、国会軽視の、きわめて異常な発言だったと思っている。
 さらに驚いたのが、私の意見なら即座に解任すべきところを、菅首相が擁護したという事実である。

 これは、柳田が、旧・民社党グループに属し、先の代表戦において、当初小沢支持に回るといわれた、旧・民社党グループが、菅支持に回ったことが、首相の勝因の一つだったことへの、菅首相の要らぬ遠慮があったのだと推測する。

 しかし、55体制の時代から、大企業労組の組合ゴロの集まりだった民社党は、自民党補完勢力と呼ばれ、労組に支持基盤を持ちながら、大企業の立場に立ち、国会では常に自民党の側に回る、コウモリのような政党であった。1993年以前の話になるが、自民党議員の秘書と民社党の議員が賭けマージャンをやって、自民党秘書の側がわざと負けて、一晩で数百万円の金を民社党の議員に渡していたというスキャンダルさえあった。

 つまり、民社党とは、節操の無い、日和見主義者で、大企業労組から順繰りに組合幹部が議員になってくるという、奇妙な組織だったのである。
 それが、小沢一郎との関係からか、結局今は民主党に収まっているが、その行動様式は、従来どおりであり、大企業の立場最優先であると共に、組合ゴロが多いので、鳩山政権下の平野博文なども、柳田と同様、不見識な発言・妄言を繰り返す、無能な人間ばかりである。

 また、当初、副首相だった菅直人が、新しい経済成長の柱として、新エネルギーの研究開発の促進を掲げたのに、やはり旧・民社党出身の直島経産相らによって、大企業有利の原発の海外輸出にすりかえられてしまった。

 とにかく、政権交代後の鳩山の迷走の陰には、平野博文がいたし、今回の柳田法相の妄言も、旧・民社党の害悪といえると思う。

 しかるに、代表戦で支援されたからか、今後小沢一派に走られると困るからか、柳田の妄言を擁護した菅首相の指導力、決断力の無さもまた、批判されてしかるべきだ。

 今国会は、自民党のあまりの無能により、政策論議がまったくと言ってよいほど無い。が一方、それを良いことに、民主党側も、公務員制度改革や、取調べの可視化などへの取り組みをおろそかにしたままだし、「国民の生活が第一」というキャッチフレーズに反し、特に雇用と貧困の問題に、目だった取り組みをしていない。

 民主党・菅政権は、今すぐに、政権交代前の立場と公約に戻り、真摯に国民のための政治を行うべきであろう。自民党が無能であり、事実上の軍事組織である自衛隊を「暴力装置」と、政治学では当たり前の定義に噛み付く程度の低劣な国会審議をしているようでは、国会は、小学生の学級会のレベルを出ない。

 民主党も自民党も、政権を担う能力が欠如しているというべきであろう。

 ただ悲しいかな、この両党に代わるべき政党が無い。
 公明党は論外であるが、先日の尖閣諸島事件では、共産党までもが、偏狭なナショナリズムに迎合したのか、中国共産党と仲が悪いからかは知らないが、領土問題で強硬論に出たりして、もはや、「確かな野党」というキャッチフレーズすら危うくなっている今、政治を付託しうる政党を持たない日本国民の不幸を思うに、愕然たる思いがある。

 個人的には、民主党は割れるべきだと思う。小沢は関係ない。旧・民社グループを切り捨てるべきだと思うのである。だが、そうすると、大きな支持母体である労組が離れる。結局、真に多くの国民のために活動する政治家は、民主にも自民にもいないのである。

 嗚呼、やんぬるかな。
posted by ジャッカル at 05:33| Comment(1) | TrackBack(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まあ、人間は自分の利益を正義と信じやすいですからね。(苦笑)

柳田法相の更送も大事ですが、政策に比べれば枝葉末節のこと。政策のほうに目をむけましょう。
環境税導入も決まったみたいですし、衆院厚労委員会では自立支援法の改正案が通ったそうです。

改正自立支援法は応益負担から応能負担に切り替えたものらしいですけど、どうでしょうか?
個人的には段階的でもいいから廃止に動いてほしいのですが。
Posted by SPIRIT(スピリット) at 2010年11月20日 13:27
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